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認知機能・記憶と睡眠

人間の脳は、サルと比べても前頭連合野頭頂連合野という部分が極度に発達していることが知られています。前頭連合野は、外界の情報を捉え、その情報に基づいて適切な行動や方向性を判断・決定するといった認知機能をつかさどり、頭頂連合野は感覚の処理や運動をつかさどっています。前頭連合野・頭頂連合野が、人間が人間らしくあるための脳の働きの大部分に関わっているのです。

これまでの睡眠研究から、もし、睡眠不足の状態に陥ると、この前頭連合野と頭頂連合野の機能から低下していくことが分かっています。前頭連合野や頭頂連合野の機能が低下すると、その下位に位置する脳機能も調節できなくなり、脳内の情報処理機能が低下し、判断や動作のミス、注意散漫、情緒不安定などが起こりやすくなります。オーストラリアの研究者らの実験によると、起床から17時間後の脳の認知機能と、アルコール血中濃度0.05%(日本酒1~2合摂取に相当)の時の脳の認知機能が同じくらいになるそうです。寝るべき時に寝ていない前頭連合野と頭頂連合野はとても脆弱であり、睡眠習慣の乱れは人のパフォーマンスの低下に直結しているのです。

また、睡眠には、脳を休息させるとともに、記憶を固定させる重要な働きがあります。全てが解明されているわけではありませんが、深いノンレム睡眠は不要な記憶の消去を担当し、浅いノンレム睡眠は手続き記憶(スポーツの技術を覚えることなど)の固定を担当し、レム睡眠は長期記憶の固定やスムースに記憶を呼び起こすための索引付けを担当していると考えられています。ですから、記憶力をよくするためには、深いノンレム睡眠、浅いノンレム睡眠、レム睡眠がしっかりと出現する、質、量ともに十分な睡眠が必要なのです。

人間が人間らしい能力を発揮するということは、脳の力を最大限に使うことです。脳の力を最大限に使いパフォーマンスを上げるために、脳の機能を支える「人間らしい睡眠」をしかっりと摂るように心がけることが重要かと思います。
S H A R E

この記事を書いた人

鈴木伸彦 鈴木伸彦 睡眠改善インストラクター

早稲田大学商学部卒業。 大手寝具メーカーで企画に携わった後、睡眠改善インストラクターの資格を取得。現在、特に子どもの睡眠改善を目的に活動中。

資格:日本睡眠改善協議会認定 睡眠改善インストラクター

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