お知らせ| 集中環境を整えるサプリ販売開始

人の睡眠の仕組み

人間の睡眠は、質的に異なるふたつの睡眠状態で構成されています。ひとつは、ピクッピクッと早い眼球運動(Rapid Eye Movement)を伴う REM睡眠(レム睡眠)。もうひとつは、早い眼球運動を伴わないnon-REM睡眠(ノンレム睡眠)です。
レム睡眠は、夢見の睡眠としてよく知られています。いわば、身体を休めるための睡眠であり、体は力が入らずぐったりとした状態で眠っていますが、脳は覚醒状態に近く、鮮明な夢を見ることがあります。この時、脳の中では記憶の固定や、記憶を引き出すための索引付けが行われていると考えられています。
一方、ノンレム睡眠は、脳を休息させるための睡眠です。ノンレム睡眠は、脳波の状態によって深さが4段階に分けられていて、段階3、4の深いノンレム睡眠は、特に大脳皮質の発達した高等生物で多く出現します。この時、脳の中では、不必要な記憶の消去が行われます。また、この深い睡眠がきっかけで成長ホルモン(タンパク質合成ホルモン)が大量に分泌され、身体の成長や、傷ついた細胞の修復が行われることが分かっています。
正常な睡眠は、ノンレム睡眠から始まり、段階1⇒2⇒3⇒4⇒3⇒2⇒1⇒レム睡眠を約90分サイクルで一晩4~6セット繰り返します。睡眠の前半は段階3、4の深いノンレム睡眠が多く出現し、睡眠後半は段階1、2の浅いノンレム睡眠とレム睡眠が多く出現します。
ノンレム睡眠とレム睡眠は、人間の高度に発達した大脳や身体を運用していくためにどちらも欠かせない睡眠です。実際、睡眠不足に陥ると、浅いノンレム睡眠、深いノンレム睡眠、レム睡眠のバランスが崩れ、脳機能的、身体的に下記のような悪影響が生じることが明らかになっています。ですから、個人差はありますが、約90分サイクルを4~6セット、時間にすると6時間~9時間のノンレム睡眠とレム睡眠のバランスを伴った睡眠が、人類の脳と身体を正常に運用するために必要と考えられるのです。

睡眠不足が脳機能に及ぼす悪影響

集中力・注意維持の低下、記憶・学習・認知機能の低下、感情制御機能の低下、抑うつ症状のリスク上昇、創造性・論理的思考力の低下、意欲の低下、自己評価の低下、精神性ストレスの蓄積、アルツハイマー型認知症のリスク上昇、脳血管性認知症のリスク上昇

睡眠不足が身体機能に及ぼす悪影響

高血圧のリスク上昇、虚血性心疾患のリスク上昇、乳がん・直腸結腸がんのリスク上昇、感染症のリスク上昇、アレルギー性疾患のリスク上昇、肥満のリスク上昇、タイプⅡ型糖尿病のリスク上昇、機能性便秘のリスク上昇
S H A R E

この記事を書いた人

鈴木伸彦 鈴木伸彦 睡眠改善インストラクター

早稲田大学商学部卒業。 大手寝具メーカーで企画に携わった後、睡眠改善インストラクターの資格を取得。現在、特に子どもの睡眠改善を目的に活動中。

資格:日本睡眠改善協議会認定 睡眠改善インストラクター

目次
閉じる